OTA大手、マーケティング効率向上 支出増も収益拡大

2022.09.19 00:00

 OTA(オンライン旅行会社)大手のブッキング・ホールディングスとエクスペディアグループ、エアビーアンドビーはいずれも第2四半期にマーケティング関連支出を増やした。春・夏シーズンの旅行需要獲得が目的だ。しかし、営業収益に対する同支出の割合はいずれも減少している。

 エアビーは販売・マーケティング費に3億8000万ドルを計上した。営業収益は21億ドルの18%。前年同期は24%だった。デイビッド・スティーブンソン最高財務責任者(CFO)は「当社の大きな強みの1つはゲストとホストの両方に同時にマーケティングができること。予約の90%が直接または支出なしでゲストを呼び込むことができる」とする。

 エクスペディアグループの販売(直接・間接)・マーケティング費は43%増の17億ドル。しかし、収益は32億ドルへ51%近く増加し、同費用の割合は約57%から54%に低下した。ピーター・カーン最高経営責任者(CEO)は顧客をロイヤルティー会員やアプリユーザーにするためマーケティング費の配分に重点を置いているとする。「取扱高に照準を合わせた施策から、生涯顧客との関係構築へと消費者アプローチを進化させてきた」(同)

 ブッキング・ホールディングスの収益は22億ドルから43億ドルへほぼ倍増。その一方で、マーケティング費が占める割合は45.8%から40.5%に低下している。


この記事は米フォーカスライト運営のニュースサイト「フォーカスワイヤー」を基にフォーカスライトの牛場春夫日本代表が執筆したものです。参考記事(英文)はこちら。
「OTAS SEE MARKETING EFFICIENCY IMPROVEMENT IN Q2」