24年の観光産業は「記録更新の年」 WTTC予測 GDP寄与額・雇用とも過去最高に

2024.04.15 00:00

 世界旅行ツーリズム協議会(WTTC)は、24年に旅行・観光産業がこれまでの記録をすべて更新する画期的な成長を果たすと見ている。全世界のGDP(国内総生産)への寄与額が19年の10.3兆ドルを上回り、史上最高の11.1兆ドルに達すると予測した。世界中で10ドルに1ドルを旅行・観光産業が生み出すことになる。世界各地でコロナ禍前を上回るにぎわいを見せるなか、調査分析対象185カ国のうち77%に当たる142カ国がこれまでの国内記録を上回ると予想している。

 雇用は新たに1800万人が創出され、旅行・観光産業の従事者は全世界で3億4800万人になると見ている。過去最高だった19年と比べて、1360万人以上の雇用が生み出されることになる。

 外国人観光客による支出は、19年のピークに近い1.89兆ドルに達すると予想。国内旅行支出は過去最高の5.4兆ドルを記録すると見ている。

 世界経済の不安定さや軍事衝突の激化にもかかわらず、旅行・観光分野は成長している。23年のGDP寄与額は9.9兆ドルとなり、過去最高だった19年を4%ほど下回るレベルまで回復した。雇用は2740万人増えて、全世界で3億3000万人が従事している。

 外国からの観光客による支出は前年比33.1%増の1.63兆ドルに達し、世界の多くの国で急速に回復した。国内旅行支出は18.1%増で、ほぼ5兆ドルに達した。目的別では、レジャーは21.2%増、ビジネスは22.4%増とほぼ同じ伸び。ただ、コロナ禍さなかの21年はビジネスが約10ポイント上回っており、差が大幅に縮まった。

 しかし、23年は2大市場の米国と中国で国際観光客の支出の回復が遅れた。米国は19年を4分の1以上下回り、中国は60%減だった。