沖縄ツーリスト、地域主導型観光を支援 DMOらの独自ツアー造成を促進

2024.01.05 00:00

締結式でOTSの東良和代表取締役会長(左端)

 沖縄ツーリスト(OTS)は地域主導型観光を支援するアフィリエイトサービス「デジタルDMOプラットフォーム」の拡大に力を入れている。昨年6月に稼働し、沖縄の観光関連事業者やDMOなど20社程度との間でサービスの提供が始まった。これをさらに成長させようと、システムを共同開発した地元ベンチャー企業のインタラクティブに加え、システムコンサルティング会社など4社と包括連携協定を締結した。

 プラットフォームを活用すると、宿泊施設や観光関連事業者が自社のサービスとOTSの航空券やレンタカー等を組み合わせたダイナミックパッケージを簡単につくれる。体験プログラムを開発しても旅行商品への組み込まれ方や全国への周知方法が分からないといった悩みに着目した。

 ツアーはOTSのウェブ上に詳細が掲載され、予約・販売管理が行われる。事業者は自社のホームページやSNSでデジタルDMOプラットフォームに遷移する検索ボックスやリンクを用意し、そこから経由してツアーの販売が成約すると、OTSから旅行代金の2%に相当する成果報酬が支払われる仕組み。サービス導入の初期費用・月額利用料は無料とした。

 事業者は顧客に販売しやすくなるほか、アフィリエイト広告収入という新たな収益源も確保できる。OTSにとっては付加価値の高い旅行商品の大量生産が可能になるほか、事業者主体でプランの登録や在庫管理が行われることで、人手不足の課題解決につながるメリットを見込む。

 連携協定を結んだ4社は今後、サービス導入時の技術的支援をはじめ、地域主導型観光モデルの推進やプロモーション活動、地域人材のITスキル向上などで協力する。