サステナブルの意識、シニアが向上 楽天トラベル調査 旅行頻度と比例

2023.04.03 00:00

 楽天トラベルの調査によると、コロナ禍の3年間を経て、旅行をする際に環境や地域社会のサステナビリティー(持続可能性)に対する意識に変化が見られる。20~60代の男女約1000人を対象に22年12月に実施したインターネット調査で、以前より意識が増したという回答が42.1%と4割を超えた。変わらないという回答も56.7%あるものの、減ったのは1.3%にとどまった。意識が増した人の割合は特に50~60代の女性で高く、変化を踏まえたサービスの提供が求められそうだ。

 もっとも、旅行・観光をする際にサステナビリティーを意識していないと回答した人は55.4%と過半数に上り、まだ課題は残る。特に40代は男女とも意識していない割合が高い傾向にある。一方、男女とも20代は半数以上が意識しており、その割合が最も高かった。旅行の頻度と宿泊料金別に見ると、旅行頻度が多く1回の宿泊料金が高いほうがサステナビリティーを意識している割合が高かった。

 旅行中にサステナビリティーで問題だと感じるのは、ゴミや廃棄物、食品ロス、宿泊施設の過度なサービス提供に関するものなど。宿泊施設を選ぶ際に好感を持って参考にしたい取り組みは、フードロスやアメニティーなどの廃棄の減少(43.8%)、連泊時の過度なシーツやタオルの交換による節水などの水の使用量削減(34.5%)、食材の地産地消等の地域の食文化の提供(33.6%)がトップ3となった。

 一方で、サステナビリティーに取り組む宿泊施設に求めることは、宿泊料金のお得さ(88.7%)、不便を感じない程度のサービスや設備(87.8%)、上質で洗練されたサービスや設備(76.7%)が上位となり、意識と相反するニーズも浮かび上がった。

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