ロイヤル・カリビアン、日本市場に投資増で増収期待 「クルーズを海外旅行の中心へ」

2022.11.28 00:00

ミキ・ツーの百武達也氏
来日したケネス・ヨー氏

 ロイヤル・カリビアン・インターナショナル(RCI)は23年に日本市場への投資額を19年より34%増やして拡大を図る。ケネス・ヨー・アジア太平洋地区リージョナルディレクターが来日し、11月16日に旅行会社らを招いた説明会・懇親会で明らかにした。

 日本総代理店を務めるミキ・ツーリストの百武達也クルーズカンパニー長は、海外旅行に円安など逆風が吹く中でもクルーズは安全性と価格価値の利点があるとし、「海外旅行商品の端にあったクルーズを一気に中心に持ってこれるチャンス」と訴えた。

 ヨー氏によると、シンガポールではRCIの予約者が19年の19万人から22年は25万人以上に回復。そのうち75%がクルーズ初心者で、MICE、ミレニアル世代、3世代親子が目立つ。日本への期待は高く、23年は投資増に伴い23%の増収を見込む。

 日本では、RCI公式日本語サイトの予約数が10月に19年同月の7割まで回復した。19年は3割に満たなかったクルーズ初心者が半数近くに増加。伸びが見られるファミリーや若年層の開拓に向け、インフルエンサー対策を強化する方針だ。

 RCIは23年7月と8月、「スペクトラム・オブ・ザ・シーズ」(16万9000トン、乗客定員4246人)でシンガポール/日本間に13日間の片道クルーズを計2本予定している。

【あわせて読みたい】国際クルーズようやく再開 外国船に厳格なガイドライン 寄港地の負担軽減へ配慮  日本クルーズ客船撤退、業界に衝撃 2年間で運航わずか19泊 シニアの手控えも影響  クルーズに立ちはだかる壁 かつての成長取り戻せ クルーズ再興へ業界と邦船連携 垣根越えキャンペーン JATA松浦部会長「輝き取り戻す」

関連キーワード