旅行取引の世界標準化待ったなし 日本海外ツアーオペレーター協会「変わらなければ将来ない」
2022.06.20 00:00
日本海外ツアーオペレーター協会(OTOA)の大畑貴彦会長は6 月8日、通常総会後に会見し、積年の課題となっている日本の旅行業界の精算をめぐる商習慣について、「いま変わらなければ業界の将来はない」と警鐘を鳴らした。
コロナ禍を経て、アジアでも半年から1年前のデポジット差し入れが標準化。予約後のキャンセル条件が厳格化し、レストランやバスも信用取引が減っているという。今後はデポジット等がなければ予約を受けないケースが出てくる懸念があるうえ、これまで立て替えていたツアーオペレーターはコロナ禍で企業体力が低下しており、精算方法の見直しを強く求めた。
日本の入国規制の問題も指摘した。海外旅行と表裏一体であるほか、訪日旅行を扱うOTOA 会員も少なくない。1日当たり入国者数制限や検疫に要するシステムが主要7カ国の中ではもちろん、タイなどアジアの観光立国と比べて遅れていると指摘。大畑会長は「所管省庁は机上の空論ではなく実態を見ていかないと、他国にインバウンド誘致で負ける」と指摘した。また、政府がいまだ観光再興へのロードマップを示していないことにも疑問を呈した。
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