沖縄県、旅行者受け入れで水際対策徹底 帰省後も症状追跡

2020.07.13 00:00

 沖縄県は県外からの旅行者受け入れに際し、那覇空港内に旅行者専用相談センター(TACO)を設置して水際対策を強化している。到着時や旅行中の発熱者や感染懸念者への対応を徹底し、沖縄出発後も健康状態を追跡して市中感染を防ぐ。ウィズコロナ時代の望ましい観光のあり方として、官民一体でとりまとめた安全・安心アクションプランの一環。

 アクションプランは、旅行前から旅行後まで一連の旅の行程に沿って事業者や旅行者の取るべき行動を示したのが特徴だ。TACOは沖縄観光コンベンションビューローが運営し、看護師2人・事務スタッフ1人が2交代制で6〜23時に対応する。運営期間は来年3月までの予定。到着時に体温測定で発熱がみられる旅行者や体調不良を起こした旅行者に対し、保健所や指定医療機関を案内する。沖縄滞在中や移動中の健康相談など、コールセンター機能も担い、感染の疑いのある旅行者には、搬送可能な交通サービスや受け入れ可能な宿泊施設の情報を提供する。

 沖縄到着後に PCR検査を行った発熱者には、県と宿泊事業者が協力し、結果が判明するまでの間の宿泊施設を確保する。また、宿泊事業者は事前に客の同意を得て、沖縄から出発する日と連絡先を確認し、出発から3日後に電話で健康状態を確認する。感染が疑われる症状がある場合、管轄の保健所に連絡することとした。

 観光関連事業者にガイドラインの策定とそれに基づく感染拡大防止対策の徹底を求めると同時に、旅行者にも新しい生活様式や体調管理の徹底を呼びかける。県民に対しては、「うとぅいむち(おもてなし)」の心で迎えるよう促している。