国内旅行消費21.9兆円に回復 23年速報値 単価過去最高も旅行者数はコロナ前85%
2024.03.04 00:00
観光庁によると、23年の日本人国内旅行消費額(速報値)は21兆8802億円まで回復した。過去最高だった19年比0.2%減のレベル。前年比は27.5%増で2年連続のプラスとなった。観光立国推進基本計画で掲げる国内旅行消費額を早期に20兆円という目標を達成し、25年までに22兆円という目標にも近づいた。
消費額は延べ旅行者数と1人1回当たり旅行支出(単価)の掛け合わせで算出される。旅行者数は4億9733万人で19年を15.3%下回り完全回復に至らなかったが、単価が17.8%増の4万3995円と過去最高を記録したことが大きい。コロナ禍が収束して国内旅行需要は順調に回復。全国旅行支援の再開がそれを下支えし、10県以上で年末まで実施されたことに加え、物価上昇の影響があると観光庁は分析する。
旅行形態別では、宿泊旅行は17兆7660億円で19年を3.6%上回り過去最高を記録。前年比でも29.4%増と好調だった。旅行者数は2億8105万人で19年比9.8%減だが、単価が14.8%増の6万3212円と過去最高となった22年をも7.1%上回った。
一方、日帰り旅行は19年比13.8%減の4兆1142億円。単価は9.7%増の1万9023円で22年を2.6%上回り過去最高を記録したものの、旅行者数が21.5%減の2億1628万人と振るわなかった。観光目的を中心に堅調な宿泊旅行に対し、日帰りは出張目的の回復が遅れている。
四半期別に見ると、第4四半期(10~12月)は特に回復度合いが進み、国内旅行消費額は19年同期を11.5%上回る5兆6135億円。旅行者数が8.7%減の1億2127万人とコロナ禍前の9割台を回復し、単価は22.2%増の4万6289円となった。
関連キーワード
カテゴリ#観光政策#新着記事
-
?>
-
国のMICE政策「物足りない」 業界団体が提言 産業化へ正当な評価求め
?>
-
100年フード、認定累計250件に 文化庁事業 食文化施設も21件追加
?>
-
オーバーツーリズム抑制の先駆モデルに20地域 ニセコや京都など 個別課題対策51件も選定
?>
-
宿泊税、定率制求める動き活発化 沖縄2町が方針表明 経済同友会「3%以上で全国に」
?>
-
自家用車での客送迎、規制を大幅緩和 立ち寄り先など拡大 ガイド業務でも解禁
?>
-
訪日客の農泊促進へ重点28地域 農水省、受け入れ体制整備を優先支援
?>
-
観光危機管理計画、まだ15都道府県 手引き作成も進まず 部署間連携に難しさ
?>
-
国内旅行消費21.9兆円に回復 23年速報値 単価過去最高も旅行者数はコロナ前85%
キーワード#国内旅行#新着記事
キーワード#消費額#新着記事
週刊トラベルジャーナル最新号
アクセスランキング
Ranking