日本人の韓国旅行、回復好調 本場グルメ訴求で下期へ拍車 男性層にもアプローチ

2023.07.31 00:00

KTOの金観美日本地域センター長(左)と上大信康JOTC東アジア部会韓国ワーキング座長

 韓国を訪れる日本人旅行者が順調に回復している。韓国観光公社(KTO)が23年200万人を目標に掲げるなか、1~6月を100万人で折り返した(速報値)。19年同期(165万人)の6割で、海外旅行市場全体が4割水準にとどまるなかで回復をけん引している。

 ただ、相互交流人口の早期回復を目指すうえでは訪日市場と大きな開きがある。日本市場の底上げを図ろうと、KTOとJATA(日本旅行業協会)は食を切り口に需要喚起策「韓国絶品グルメ30選商品コンテスト」を開始した。地方都市を本場とする食やその楽しみ方を提案するもので、「地方訪問と宿泊数を引き上げる」(上大信康JATAアウトバウンド促進協議会東アジア部会韓国ワーキング座長)。

 30選のうち1つ以上取り入れた商品の造成を促す。9~11月出発の募集型・受注型企画旅行、オプショナルツアーを対象に参加を募り、告知方法や集客実績を含め優れた商品を表彰する。

 今後の需要見通しについて、KTOの金観美日本地域センター長兼東京支社長は「もともと下期は旅行需要が強い傾向があり、航空路線の増便が進むなか、さらに回復する要素がある」と話す。下期には男性が楽しめる韓国旅行を訴求する意向も明かした。K-POPの影響で若い男性の旅行が増えており、需要を刺激したい考えだ。

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