19年の米国オンライン旅行市場に好影響を与える鍵とは?
2019.03.04 19:47

18年の米旅行産業は力強い経済と高い消費意欲が下支えし、好景気となった。フォーカスライトはこのほど実施した調査で、19年の米オンライン旅行市場に好影響を与える鍵をまとめた。
1つ目が2大OTA(オンライン旅行会社)の市場寡占だ。エクスペディア・グループとブッキング・ホールディングスの2社で米オンライン旅行市場の92%を占めている。両社は航空便と宿泊以外の商品拡大、グローバルな投資先の拡大、新たなテクノロジーの探求を進めており、これらの戦略がさらなる成長をもたらすとみられる。
2つ目がアジア太平洋地域への進出だ。ブッキング・ホールディングスは配車サービスを提供するため、中国の滴滴出行(ディディチューシン)に5億ドル、シンガポールのグラブに2億ドルを投資した。滴滴出行とグラブのユーザーはブッキング・ドットコムとアゴダでホテル予約が可能になる。一方、エクスペディアはAAEトラベルの残りの株式を取得し、インドネシアOTAのトラベロカに3.5億ドルを投資した。
3つ目は現地発着ツアー・アクティビティー市場。大手OTAは今後の成長の原資とするため、参入拡大を狙っている。未開発分野で総販売額の80%はいまだオフライン取引。OTAは市場獲得に向け、基盤構築を急いでいる。
4つ目は音声認識で、テクノロジーの人気の高まりを背景にOTAは新たな機能を採用し始めている。米オンライン旅行者の約50%は音声検索に不自由を感じていない。ただ、航空便やホテルの予約では3人に1人にとどまる。
この記事は米フォーカスライト運営のニュースサイト「フォーカスワイヤー」を基にフォーカスライトの牛場春夫日本代表が執筆したものです。参考記事(英文)はこちら。
「Four key developments keeping the U.S. OTA market exciting」
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