NDC未成熟も一部で効果発揮、ルフトハンザは取扱量GDS超え
2020.08.24 00:00
![](https://www.tjnet.co.jp/wp-content/uploads/2020/08/corona-5148746_1920_R.jpg)
IATA(国際航空運送協会)が推進する新流通規格(NDC)は、開発から7年を経て40の航空会社がフルサービスを可能とするレベル4に到達しているが、依然として市場で成熟したものとはなっていない。エクスペディアグループではNDC が戦略の一部を構成しているものの、コロナ禍で膨大な取り消し請求などに迅速に対応するための投資が優先されている。コロナ以前に喧伝された年間400億ドル以上という効果や2桁増収は過去の記憶だ。
ただ、すでに初期開発をいち早く終了し、リテーリングの生産性を向上させる段階に達している航空会社では、NDC をコロナ危機からより早く回復する手立てとしている。ルフトハンザグループは、昨年12月にNDC 経由の取扱量がGDS を追い抜き、自社サイト販売を除く総取扱量のおよそ20%、旅客数にして1500万人に達した。仲介流通コストを80%削減することで顧客獲得コストの削減を可能にしている。NDCによるアンシラリー収入は10倍に増え、採算性向上に大きく貢献している。
ルフトハンザはNDCパートナープログラムで4000社以上と提携し、そのうちエクスペディアグループ傘下の法人旅行会社エジェンシアは、欧州10カ所の販売地点で導入後1週間で1800予約を記録した。エクスペディアはレジャー旅行の販売でもNDCを活用している。
この記事は米フォーカスライト運営のニュースサイト「フォーカスワイヤー」を基にフォーカスライトの牛場春夫日本代表が執筆したものです。参考記事(英文)はこちら。
「Is NDC going to survive COVID-19? One airline group gives an unequivocal “Yes!”」
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