ドイツ観光局、23年の日本市場回復率50%と予測 1~2月は全出国者上回るペース

2023.06.12 15:40

今後の市場予測を発表するドイツ観光局の西山晃アジア地区統括局長・日本支局長

 ドイツ観光局は先ごろ都内で今後の市場予測やプロモーション活動について発表した。それによると、23年の日本市場はコロナ禍前の19年に比べ50%まで回復すると見通した。欧米などに比べて遅れているものの、今年に入り回復ペースは上昇している。

 ドイツを訪れる外国人観光客は22年に延べ約6810万泊となり、19年比75.7%まで戻った。オランダ、スイス、米国が上位を占め、23年1~2月は83%台まで回復した。これに対し、日本は22年が延べ約30万泊で19年の28%の水準。ただ、今年1~2月は50%超と日本人出国者全体の回復率を上回って推移している。

 今後の施策では、持続可能な観光や自然をテーマにしたPRを継続し、ドイツ全土で51に上る世界遺産も訴求していく。日本向けの独自の重点テーマとして「宮殿と城」「観光街道」「都市と文化」「食文化」も訴求する。ドイツを訪れる日本人は高所得層という特徴があり、文化芸術、歴史に関心の高い層をターゲットにアプローチする。

 また独自に行ったZ世代の調査で、男女ともにドイツが行きたい渡航先の上位に入ったことを受け、将来の渡航者候補である若い世代に向けてTikTokでのキャンペーンを展開する。フォロワーが19.8万人で10~20代女性が多い公式ツイッターでも引き続き情報を発信していく。

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