賃上げ企業で人手不足解消 TDB調査 働きやすい環境づくりも

2023.06.05 00:00

 企業の人材不足感が多方面で高まるなか、帝国データバンク(TDB)が行った調査で、人手が不足していないとして企業が挙げた要因で「賃上げや賞与の引き上げ」が51.7%を占めてトップとなった。次いで、清潔保持や休憩スペース、社内相談窓口の設置など「働きやすい職場環境づくり」(35.0%)、「定年延長やシニアの再雇用」(31.2%)が続いた。福利厚生の充実や公平で公正な人事評価といった、成長・安心できる職場に関する項目も2割を超えた。

 調査は5月中旬に行い、1033社が回答した。賃上げは特に運輸・倉庫(72.7%)、不動産(61.9%)、サービス(59.1)、卸売り(53.9%)が平均を上回って高かった。

 一方で、人手不足の要因は「条件に見合った人材から応募がない」(54.6%)がトップ。とりわけ、即戦力を求める中小企業、製造や卸売りでその傾向が強く、採用に苦難している様子がうかがえる。次いで、「業界の人気がない」(45.4%)、「企業の知名度が低い」(42.2%)も高かった。

 4月時点の人手不足感を聞いた別の調査では、正社員の人手が不足しているという企業の割合は51.4%となり、06年5月の調査開始以降で最も高い水準にある。非正社員では30.7%で、コロナ禍前の19年4月以来4年ぶりに3割を超えた。

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