インドOTAとオヨに競争法違反 支配的地位の濫用で罰金
2022.11.14 00:00
インド競争委員会(CCI)は、OTA(オンライン旅行会社)のメイクマイトリップとその子会社、OYO(オヨ)の3社に対し、反競争的行為で罰金を科した。メイクマイトリップと子会社は支配的地位の濫用に加え、オヨとの間に反競争的な取り決めがあったことが理由。
規制当局は17~20年、OTA がホテルに求める価格と空室率の同等義務、それらと独占条項や大幅な割引戦略との関係性を調査した。それによると、メイクマイトリップ子会社の支配的地位が強化されていることがわかった。また、同社がホテルを売り切れと表示するなど、情報の不当表示についても検討。消費者がすべてのチャネルで客室が売り切れと思い込む可能性があると結論づけた。罰金は2700万ドル。
一方、オヨについては、メイクマイトリップ子会社との了解事項が競争に悪影響を与えたと規制当局は認定。罰金2000万ドルを科した。オヨは、「宿泊客のほとんどは当社のアプリやウェブサイトを通じて直接予約している。販売パートナーとしてOTA とも協力しているが、商慣行はすべて適用法を順守している」と主張している。
この記事は米フォーカスライト運営のニュースサイト「フォーカスワイヤー」を基にフォーカスライトの牛場春夫日本代表が執筆したものです。参考記事(英文)はこちら。
「MAKEMYTRIP AND OYO FINED FOR ANTI-COMPETITIVE BEHAVIOR」
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