JNTO、高単価客の誘致推進 訪日旅行再開で情報発信強化

2022.11.07 00:00

 日本政府観光局(JNTO)は、水際対策が緩和され、訪日観光が本格再開されたことを受けてプロモーションを強化する。近年にない円安を追い風に需要回復が期待されるものの、1~9月の訪日客数は103万人とこれまでのところ極めて低調。政府が掲げた訪日外国人旅行消費額5兆円超の早期達成に向け、高付加価値旅行者とアドベンチャートラベルの誘致促進に取り組む。

 高付加価値旅行者は1回の旅行で100万円以上を国内で消費する層がターゲット。訪日旅行市場で占める割合は少ないが、地域経済の活性化をはじめ、文化・伝統・自然等の価値を未来に継承する役割を見込む。JNTOは海外での商談会への出展やセミナー開催などを通じ、国内と海外の事業者をつなぐハブとして誘致を強化する。

 アドベンチャートラベルも滞在期間が長く消費額が高い。国際組織の世界サミットが23年に北海道で開催されることもあり、ウェブサイトや商談会での情報発信などを強化する。

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