JNTO、バーチャルツアーで地域産品販売 初の試みに約21万人視聴

2021.10.11 00:00

 日本政府観光局(JNTO)は中国Eコマース大手のアリババグループの協力を得て、中国市場向けにバーチャルライブツアーの配信を開始した。日本各地の魅力や地域産品の紹介映像を楽しみながら、産品を購入できるのが特徴。

 第1弾として9月29日に九州ブロックで実施した。3人の在日中国人インフルエンサーがくまモンとコラボし、約3時間にわたって熊本城や湯布院温泉など観光名所を巡り、魅力を発信。九州産の日本酒・焼酎、即席ラーメン、伊万里焼・有田焼などを紹介した。

 このライブツアーは予想を上回る延べ約21万人がリアルタイムで視聴。地域産品の購入では、特に熊本産のゆず蜜と佐賀産の伊万里焼の人気が高かった。ツアーの映像はアーカイブもされており、ライブ放映後でも視聴や地域産品の購入ができる。今後、東北、中国・四国、近畿、北海道、中部、沖縄、関東の順に3月上旬まで展開する。

 JNTOによると、全国規模かつ長期にわたってバーチャルライブツアーとEコマースを連携する取り組みは世界的にも例がない。コロナ禍で観光産業が厳しい状況にあるなか、コロナ後の訪日客誘致につなげるとともに、地方経済の支援となることを目指す。

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