中部空港が中期経営戦略策定 30年に旅客数2000万人へ
2023.05.29 00:00
中部国際空港は今後の需要回復と成長を見据えた将来ビジョン「2030年のありたい姿」を策定した。日本の主要な国際拠点空港として進化を続け、高い伸びが期待される国際線で1200万人、国内線で800万人と、30年に航空旅客数2000万人の達成を目指す。
23~25年度を回復・基盤づくり期、26~30年度を成長・変革期と位置付けた。足元の23~25年度をターゲットにした中期経営戦略では、早期黒字化と25年度までにコロナ禍前と同じ旅客数水準1260万人(うち国際線580万人・国内線680万人)への回復を最優先に掲げる。
中期戦略でハード面の最大のポイントは、2本目の滑走路の27年度供用開始に向けた25年度での工事着手だ。05年2月開港の中部空港は24時間運用が可能だが、滑走路は1本のみ。補修工事等のため深夜に閉鎖を強いられ、大規模補修が難しいなどの課題を抱えてきた。平行する誘導路を2本目の滑走路に改修・転用し、完全24時間運用の実現など課題解決を図る。
23年度は旅客数820万人、うち国際線240万人(19年度比約4割)・国内線580万人(同9割)を見込む。国際線が回復途上のため引き続き大幅な赤字予想だが、「中国発の需要回復などで旅客数がさらに100万人程度増えるようであれば、今年度中にも黒字化できる」(櫻井俊樹代表取締役副社長)と期待を寄せている。
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