京都市、持続可能な観光へ初の意識調査 新たなビジョン実現の指標に
2022.07.18 00:00
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京都観光振興計画2025に基づき、より持続可能な観光の実現を目指す京都市は、日本人旅行者へ持続可能な観光に対する意識調査を開始した。21年11月の実施を皮切りに、2月、5月、8月と年4回の定期調査で変化を調べる。今後は外国人旅行者にも同様の調査を行って意識の違いも分析していく。
市が計画達成の指標としている主な調査項目のうち、昨年11月の調査(サンプル数1100人)では、サステナブルな旅行に対する意向として、旅行中はなるべく徒歩・自転車・公共交通機関を使いたいとの回答は56.0%を占めた。文化や文化財の維持・継承に貢献したいは40.5%となった。
訪問地域を思いやる行動は71.8%が取ったと答えた。具体的にはごみを持ち帰る、マナーを守る、観光地や地元生活者への配慮などが挙げられた。
環境に配慮した行動は89.0%がしたと答えた。そのうちエコバッグやマイボトルの持ち歩き、徒歩・自転車・公共交通機関の利用は、ともに70%台半ばの回答となるなど、「多くの観光客が地域や環境に配慮した行動を取ろうと意識していることがうかがえる」(観光MICE推進室)と評価。市はこうした意識を持つ観光客の割合をさらに高め、その行動内容が地域や環境にとってより良いものとなることを目指す。
市では京都観光の今後について、観光課題が生じていたコロナ拡大前の状態に戻すのではなく、市民生活と観光が調和し、市民が豊かさを感じられる持続可能な観光の実現を目指している。そのための指標として観光客への意識調査に加え、市民、観光事業者・従事者等を対象とした意識調査も新たに実施し、京都観光を取り巻く状況の把握とコロナ禍からの回復状況の検証につなげている。
【あわせて読みたい】京都、観光振興計画でSDGs重視 25年までの新計画で生活との調和や質向上
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