観光庁、地方の訪日消費拡大へアクションプラン 全国10カ所で集中支援
2022.06.06 00:00

観光庁は地方における訪日外国人の旅行消費額拡大を目指し、アクションプランを策定した。19年に訪日旅行者数は3000万人を超えたが、消費額は4.8兆円で目標の8兆円に届いていない。ラグジュアリー層など高付加価値旅行者の消費を伸ばすことが鍵となる一方、地方での消費は少ないのが実情だ。22年度内に全国でモデル観光地を10カ所ほど選び、23年度から施策を集中的に実施する。
コンテンツ、宿泊施設、人材に関する課題の解決につながる施策を講じる。現状では、高付加価値旅行者層への理解の欠如から、地域側が考える価値の押し売りや総花的な魅力の訴求に陥っている。地域のストーリーを感じられる上質な宿泊施設が少なく、市場特性を理解したうえで送客する人材も不足している。
主な施策として、地域のマスタープラン策定支援やスキルアップ支援、施設整備のための資金確保に対する支援などを想定する。人脈づくりへ海外セールスを強化するため、日本政府観光局(JNTO)に専門組織を設置することも視野に入れている。
移動の利便性に関する課題にも対処する。利用ニーズの高いプライベートジェットの運航に係る手続きの緩和を検討する。
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