日本の有給休暇取得率、6年ぶり改善 エクスペディア調査 旅行市場に追い風
2022.04.04 00:00

エクスペディアの調査によると、日本の有給休暇取得率が21年は6年ぶりに改善した。19年4月に施行された年間5日以上の有給休暇取得を義務化する労働基準法の改正から2年を経て、休暇を重要視する意識が向上している。22年はさらに取得日数の増加が見込まれ、旅行に出かける意欲につながると予測。旅行市場にとって追い風になりそうだ。
21年は20年に引き続き、コロナ禍が人々の生活に大きな影響を及ぼしたが、日本の有給休暇取得率は60%(支給20日に対して取得12日)に改善した。これまでの調査の中で最高の15年と並んだ。コロナ禍による働き方の変化が休み方にも影響を及ぼしていると推測する。ただ、国際比較では、世界16カ国・地域の中で豪州とニュージーランドを上回ったものの、全体の14番目と依然として低い。
22年の有給休暇の取得予定日数は15日で、21年をさらに上回り過去最高になる見通し。以前にも増して休暇を大切にするようになったという回答が77%になるなど、休暇を重要視する傾向にある。
一方、直近の休暇の過ごし方はステイホームが最も多い。しかし、旅行した時と同様に休息できたという回答の割合は16カ国・地域の中で2番目に低いことから、日本で働く人はあまり休息できておらず、旅行できる日を心待ちにしているのではと見ている。
22年の旅行予定では、日本で働く人の約5人に1人(21%)が国内旅行をすでに予約していると回答し、世界で3番目に多い割合となった。旅行先として21年に検索された件数を見ると、国内1位は東京、2位沖縄、3位大阪。海外では1位ハワイ、2位バリ、3位パリの順となった。
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