若者層が牽引、富裕層も一部で増加 WTTC・トリップドットコム旅行予測
2021.12.06 00:00
![](https://www.tjnet.co.jp/wp-content/uploads/2021/12/1213_P05-01.jpg)
世界旅行ツーリズム協議会(WTTC)とトリップドットコムグループがまとめた最新消費者動向で、国内旅行に続いて22年以降は海外旅行が活性化するほか、旅行需要は若者層が牽引し、ラグジュアリー旅行も一部で拡大すると予測した。消費者心理では、自然環境等への配慮やウエルネスが鍵になると指摘した。
コロナ禍で21年の海外旅行は国内旅行より大きな打撃を受けたが、渡航規制緩和やワクチン接種率が上がっていることから、22年には海外旅行が大幅に回復すると予測。海外旅行支出の伸び率は国内旅行支出の伸び率を大きく上回ると見ている。
需要を牽引するのはX世代、ミレニアル世代、Z世代の若者層。規制緩和から1~3カ月以内の旅行を計画している人の割合は73%を占め、ベビーブーマー世代の63%を上回った。旅行への消費者心理は全体に肯定的なものに変化しているが、コロナ感染リスクに対してより敏感な熟年層などが動き出すのは少し後になりそうだ。
ラグジュアリー旅行の成長も予測される。渡航制限中の貯蓄の増加により、解除後で最初の1~2回の旅行消費は平均して増えるとの見方。オーダーメードのラグジュアリー旅行では、旅行中に他の人との接触を減らせるメリットもあり、金銭的余裕のある人は今後も支出を増やすと見ている。ただし、パンデミック前にラグジュアリー層でなかった人々の場合は、こうした傾向は長続きしないと予想した。
コロナ禍の体験を通じて消費者は自然環境等に配慮したサステイナブルな旅への意識が高まっており、旅行検討時の要素となる。また、旅行目的・体験としてセルフケアやウエルネスがより重要視されるとも指摘した。
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