エアアジア、スーパーアプリ事業拡大 タイの配車大手と提携
2021.08.02 00:00
エアアジアは、インドネシアに本社を置く配車・決済サービスのゴジェックのタイ事業を買収する。東南アジアで自社の総合アプリ「エアアジアスーパーアプリ」の事業基盤を拡大する狙い。買収は株式交換により行われる。ゴジェック側はこれと引き換えにエアアジアスーパーアプリの5000万ドル相当の株式を取得する。同アプリの市場価値は約10億ドルとされる。
エアアジアグループのトニー・フェルナンデスCEOはこの提携を「双方にメリットがある取引」と表現した。同社はすでに完全なデジタル経済エコシステムを確立しているほか、デジタルeコマースプラットフォームには15以上の航空関連以外のプロダクトやライフスタイルサービスを備えている。「いまこそ、それを次のレベルへと引き上げる時だ」(同)
ゴジェックが運営する自社のアプリは7月31日までバンコクの既存ユーザー向けに維持され、8月からエアアジアスーパーアプリとして運用される。新たに食料品や美容品などを加え、近い将来、チェンマイやプーケットなどにも市場を拡大する予定。ゴジェックはベトナムとシンガポールの事業への投資を増やし、新しい製品やサービスを立ち上げることも可能になる。
両社は東南アジアにおける他の事業でも協力する可能性を否定しない。フェルナンデスCEOは、「これはゴジェックとの途方もない長期的な戦略的パートナーシップの始まりであり、業界を揺るがすに違いない」と述べている。
この記事は米フォーカスライト運営のニュースサイト「フォーカスワイヤー」を基にフォーカスライトの牛場春夫日本代表が執筆したものです。参考記事(英文)はこちら。
「AIRASIA BOOSTS SUPER APP WITH ACQUISITION OF GOJEK OPERATIONS IN THAILAND」
カテゴリ#観光・旅行業経営#新着記事
キーワード#LCC#新着記事
キーワード#タイ#新着記事
週刊トラベルジャーナル最新号
アクセスランキング
Ranking
-
箱根でロボット案内の実証実験 訪日客増でスタッフ確保に課題
-
来たれ!クルーズブーム 日本船建造ラッシュをてこに
-
「成長はリスクを取ってこそ」 カブクスタイル砂田CEO、HafHで第2ステージへ
-
HIS、旅行業の社内カンパニー設置 持ち株会社制移行を見据え
-
主要旅行業者の6月取扱額、国内・訪日が19年比8割回復 募集型との差大きく
-
高騰する米大学の授業料
-
HIS、コンテナホテルに出資 株式20%取得 地方への誘客拡大
-
交通空白解消へ概算要求274億円 ライドシェアで地域と観光の足を確保
-
ヤマト営業所で手荷物預かり 難波に自動搬送型の保管システム
-
産官学連携ツアーで完売目指す 阪急・日大・三島市 マネタイズのモデルを提言へ