キャンプ人口3割減止まりと健闘 初心者増加、20代やソロ市場も
2021.07.26 00:00

日本オートキャンプ協会によると、20年のオートキャンプ参加人口は610万人となり、過去最高を記録した19年に比べ29.1%減少した。新型コロナウイルス感染拡大に伴い、昨年4 ~5月の緊急事態宣言下でオートキャンプ場が自主休業したことや年間を通してテントサイト数を減らすなど、運営に制約を強いられたことが要因。ただ、国内旅行者が半減しているなかでは落ち込みが少なかったといえる。キャンプ用品の推定市場規模は16.3%増え、過去最高の876億円に達した。
調査は全国の18歳以上のオートキャンプ場利用者を対象にアンケートを実施した。回収数は1846件。キャンプ人口が減少した一方で、1年間にキャンプに行く平均回数は0.2回増の4.6回となった。延べ泊数は0.3泊増の平均6.1泊となり、この4年間で1.1泊増えるなど最多を記録した。
客層を年代別に見ると、子育て世代である30代(29.4%)と40代(35.2%)の比率がいずれも減少するなか、20代が2.7ポイント増の10.2%にまでシェアを伸ばしたのが20年の特徴の1つ。動画などで気軽にキャンプ情報に触れることで興味を持ち、キャンプを始めるきっかけになっているようだ。これと連動してキャンプ歴1年のビギナーの割合も25.9%と前年から3.3ポイント上昇するなど、オートキャンパーの裾野が広がっていることがわかる。
キャンプ市場は子供連れのファミリーが主流ではあるが、18年に顕著だったソロキャンプブームは続いており、1人キャンプのシェアは11.1%にまで増えた。19年は9.4%だった。ソロキャンパーはファミリーでにぎわう週末を避ける傾向にあり、この層の増加が平日利用者の増加にもつながっている。
【あわせて読みたい】日本のキャンプ人口は7年連続増 キャンプブームを生かす 市場育成と地域活性化に向けて
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