進化を迫られる観光マーケティング、生態系と経済の両面で影響測定を
2021.07.19 00:00
![](https://www.tjnet.co.jp/wp-content/uploads/2021/07/rain-1563957_640.jpg)
新型コロナウイルスによる旅行の減少は、生態系にプラスの影響を及ぼすと同時に地域経済にマイナスの影響を及ぼした。旅行が再開されたとき、果たして旅行業界は影響を検証しない以前の姿に戻るのか。
コロナ禍により、旅行業界は持続可能な旅行の定義を再評価し、再調整し、再考することができた。それによって将来のデスティネーションマーケティングへの示唆がわかる。マーケターは、予約人数だけでなく、旅行終了後に地域を訪れた人々が生態系と経済の両面にどのような影響を与えたかによって、成功のいかんを測る必要がある。持続可能性の定義は「害を及ぼさない」から「より良くする」へと進化している。
旅行関連企業が環境に責任があるとの認識は旅行者や特定分野の第一人者の間で高まっており、たとえば、世界最大の資産運用会社であるブラックロックのラリー・フィンクCEO は持続可能性を優先するよう企業に呼びかけている。同社は気候関連の理由から、191社を監視リストに入れ、64の取締役と69の企業に反対票を投じた。
市場調査会社のハリス・ポールによると、旅行は北米人にとってコロナ収束後で一番のぜいたくな消費であり、米国人の半数は今年の夏休みを計画し始めているか予約済みだ。マーケターは管理とマーケティングを融合し、独特の観光エクスペリエンスを生み出す必要がある。重要なのは、①目標を設定して達成するために行動し、伝えること、②旅行を問題から解決策に変えること、③旅行をより簡単にして責任をゼロから模索することだ。
この記事は米フォーカスライト運営のニュースサイト「フォーカスワイヤー」を基にフォーカスライトの牛場春夫日本代表が執筆したものです。参考記事(英文)はこちら。
「How to evolve destination marketing for the future of travel」
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