欧州の「強力な顧客認証」、事業者の66%が対応不十分
2020.11.30 00:00
新型コロナウイルスにより、欧州で導入されるオンライン決済の新たな要件「強力な顧客認証(SCA)」への取り組みが後退している。アマデウスが実施した調査で、航空会社、ホテル、旅行会社の66%は新要件が施行される今年12月31日に間に合わせる準備ができていない。SCAは欧州経済領域で行われるオンライン決済で適用され、大部分のカード支払いで2段階認証を義務づけている。旅行関連企業の場合、予約は1回の取引で複数の販売者が関与することが多く、それぞれが認証を確実に実行する責任がある。
調査によると、コロナの影響でSCAの実装が平均6カ月遅れた。回答者の大多数は新要件の適用期限がさらに遅れると予想していた。最大の課題として、コロナ(65%)や内部リソースの不足(55%)が挙がっている。
各社は要件を満たすのに苦労しているが、アマデウスは新しい本人認証サービスのプロトコルが進歩していると指摘する。これにより、さまざまな手法でSCA に必要なテクノロジーにアクセスできるといい、同社では旅行プラットフォームを通じて、旅行会社、サプライヤー、旅行者のカード発行銀行間の支払いに関する多くのデータを提供できるよう取り組んでいる。
この記事は米フォーカスライト運営のニュースサイト「フォーカスワイヤー」を基にフォーカスライトの牛場春夫日本代表が執筆したものです。参考記事(英文)はこちら。
「Study: 66% of travel brands not prepared to meet SCA deadline」
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