中国航空業界、回復に数年 コンサルティング会社予測「航空会社の再編も」
2020.03.09 00:00

民間航空コンサルティング会社の米ボイド・グループ・インターナショナルは、中国の空港の20年の旅客輸送量は新型肺炎により30%減少すると予測した。インバウンドとアウトバウンドの旅行需要は消滅しており、回復に何年もかかる見通し。需要の激減は中国の航空会社の再編につながる可能性が高いとしている。
同社のデータによると、19年に中国の空港は約13億5000万人の乗客にサービスを提供したが、今年は4億1400万人まで減少すると予測する。新型肺炎の感染拡大前は8.2%増と予測していた。
減少幅はウイルスが発生した湖北省とその周辺の空港が最大。しかし、北京の2空港、上海浦東空港、広州空港の計4空港も20%を超える見通し。過去10年の成長率は毎年10%以上だった。
しかし、すべての予測がそれほど悲惨なわけではない。「今後数カ月で流行が終息し、中国へのトラフィックが再開され、年末までに輸送量は通常に戻ると予想している」とコーウェン・リサーチのへレイン・ベッカー投資アナリストは2月12日付の分析レポートで記している。
中国の航空機の約75%は現在駐機しており、中国政府は航空会社に緊急融資を行っている。また、航空機リース会社は航空会社のリース料負担を軽減している。
この記事は米フォーカスライト運営のニュースサイト「フォーカスワイヤー」を基にフォーカスライトの牛場春夫日本代表が執筆したものです。参考記事(英文)はこちら。
「Chinese airline industry could take years to recover from coronavirus」
カテゴリ#海外旅行#新着記事
キーワード#中国#新着記事
キーワード#牛場春夫#新着記事
アクセスランキング
Ranking
-
緊急事態宣言で営業縮小再び 店舗休業やツアー中止、販売は仮想体験や春に照準
-
ワクチン接種義務は得策なのか
-
MICE業界再興へ方向性 ICCA部会の国際会議「ハイブリッドで収益拡大」
-
日旅、非旅行業分野の開拓強化 新事業展開やDX加速へ組織改正
-
キーワードで占う2021年 GoTo後の喚起策から地域振興DXまで
-
主要旅行業者の10月取扱額65.7%減、GoTo東京追加で国内大幅改善
-
白馬に煙のないゲレンデ誕生、喫煙所を加熱式たばこ専用室に
-
IATA調査、旅行需要回復は11月から停滞 国際旅行者88.3%減
-
新潟・粟島浦村がガバメントクラウドファンディング、定期航路の存続へ
-
東武トップツアーズ、社会課題解決型営業を強化 公務案件の受託拡大