沖縄県、観光推進ロードマップ策定 目標値を明確化 20代の平均年収265万円など
2023.04.17 00:00
沖縄県は、昨年7月に策定した第6次沖縄県観光振興基本計画を着実に推進するための実施計画として、沖縄観光推進ロードマップを策定した。基本計画は22~31年度の10年間だが、対象を最初の3年間に絞り込み、事業の進捗具合や社会経済情勢の変化などに対応しやすくした。各施策には定量的な目標値や具体的な取り組みを設定し、評価・効果を毎年検証して、より高い成果を目指す。
基本計画は、世界から選ばれる持続可能な観光地を目指して、6の基本施策、30の施策展開、85の具体的な取り組みで構成。ロードマップではこの85の取り組みにひもづく目標値を明確にした。県民の理解や協力が不可欠であることから、市町村など地域からも幅広く意見を聞いて取りまとめた。
基本施策の1つ、安全・安心・快適でSDGsに適応した観光地マネジメントでは、地域ごとに観光客の分散や制限を図りながら持続可能な観光地の形成を進める。成果目標として、持続可能な観光を推進する取り組みが行われていると感じた観光客の割合を24年度までに50.0 %(21年度40.7 %)にする。
観光客に責任ある行動を求めるレスポンシブルツーリズムの推進では、情報発信を通じて周知啓発し、観光客が訪れることで文化資源や自然資源が保存・継承されると思う県民の割合を同23.9%(同13.9%)に引き上げる。
観光業従事者の社会的地位向上につながる人材育成・確保の推進も基本施策の1つ。スキルアップやキャリアデザイン研修のほか、雇用環境の改善が可能となる体制の構築を促し、年収アップを図る。20代の正規雇用者の平均年収を24年度に約265万円(19年度約254万円)、役職者は同約436万円(同約428万円)を目指す。
【あわせて読みたい】沖縄観光計画で県民重視の新指標 安心・安全の島実現へ、地域別の目標も
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