みなかみ町、東大院生が廃墟再生 産官学金連携のまちづくり

2022.12.05 00:00

 群馬県みなかみ町で、かつて大規模旅館の社員寮として利用していた旧ひがき寮を活用した「ミニ廃墟再生マルシェ」が先ごろ初開催された。21年9月に始動し、町と群馬銀行、オープンハウス、東京大学大学院工学系研究科が連携して進める産官学金連携まちづくり事業の一環。

 初回のテーマは「ほりだしもの市」。廃墟となっている建物群の中庭を開放し、15を超える出店者が集結した。歴史ある瀬戸物や着物など温泉街の掘り出し物や、草木で染めたニット小物、みなかみにアトリエを構えることを計画中のアーティストが制作したキャンドルなどが販売された。飲食店も複数出店し、2日間で約1300人が来場した。

 企画の中心を担った同大学院の永野真義准教授は、「一見無用と思われる廃墟が手入れをすればここまで価値を持ちうる、という気づきを共有できたことが、今後のまちづくりにつながる」と話した。

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