旅行再開も秋口の動向複雑 夏の勢い続かず シミラーウェブ調査
2022.11.28 00:00
シミラーウェブがまとめた調査報告によると、旅行動向の複雑な状況が描き出されている。調査はエクスペディア、エアビーアンドビー、ブッキング・ドットコムのデータを基に分析。主に世界のウェブトラフィックと米国の成約率に注目した。
それによると、景気低迷とインフレ率の上昇にもかかわらず、消費者が可処分所得を旅行に費やした「リベンジ旅行」の夏は、静かな秋と冬の旅行に取って代わられたことを明らかにしている。3社のトラフィックは8月から9月にかけてわずかに減少し、9月から10月にかけて再び減少した。シミラーウェブのシニアインサイトマネジャーであるジム・コリドー氏は、「私たちは非常に“ホット”な夏を過ごしたが、それは持続不可能だった」と指摘する。
エアビーのウェブトラフィックは前年比で10月に11%増加したが、第3四半期で見ると20%減少した。エクスペディアとブッキング・ドットコムも同様の傾向にある。「四半期での減少は、旅行需要が通常のシーズナリティーのパターンを超えて減少する可能性を示している」(同)。考えられる要因に高インフレと高金利を挙げた。
「人々は運賃の値上がりを非常に懸念しており、ホテルやバケーションレンタル会社での直接予約よりも、OTA(オンライン旅行会社)での予約の方が増えている。シーズナリティーに沿った減少ではあるものの、消費者は運賃と経済状況について明らかに懸念している」と推測した。
この記事は米フォーカスライト運営のニュースサイト「フォーカスワイヤー」を基にフォーカスライトの牛場春夫日本代表が執筆したものです。参考記事(英文)はこちら。
「STUDIES SEE POSSIBLE MUTED FALL, RETURN OF HOLIDAY TRAVEL」
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