東急のサブスク、DMOとも提携 共同でコンテンツ開発 地域へ誘客促す
2022.09.12 00:00

東急は10月から、定額制回遊型住み替えサービス「TsugiTsugi(ツギツギ)」でDMOと組み、滞在先での体験を充実させる。昨年4月の開始以来、ANAグループや他ホテルチェーンと提携し、長距離移動への対応や滞在先の拡充に取り組んできた。ここにDMOが加わることで地域を深く楽しめる環境を提供し、「ただいま」と帰れる場所づくりを目指す。地域にとっては、リピーターなど関係人口の創出や閑散期対策の効果が期待できるとみている。
提携したDMOは気仙沼地域戦略とするが企画観光局。その地域でしかできない体験を東急と共同で開発する。気仙沼はアクセスのハードルが高いという課題を抱え、遠方からの誘客につなげたい考え。するが企画観光局は静岡県の中でも観光のイメージが薄い中部の地域振興に取り組むなか、コンテンツの磨き上げを図る。
あえて広域や大都市でないDMOにこだわった。「訪日客も戻ってくるなか、有名観光地では旅行者が地域と心理的距離を縮めることは難しい。そこを目的に行く人は少ないけれど、行けば素晴らしいものがある。」(東急ホスピタリティ事業部・川元一峰課長補佐)
ツギツギは宿泊施設を自由に選び滞在先を変えながら利用できる仕組みで、現在は実施期間を区切って展開している。今年5~6月を例に取ると、利用者は50代が最多の23.7%で、30~40代と60代もそれぞれ約2割を占め、幅広い世代に広がる。77%が働きながらの利用で、多拠点生活やワーケーションの浸透もうかがえる。
来年3月まで行う今回は、連泊を必須とせず宿泊日を選べるプランを新設した。ピーチ・アビエーションも加わり、より気軽な移動を可能にする。宿泊施設は180に拡大した。
【あわせて読みたい】東急の変革 事業戦略から探る新時代のキーワード 東急、定額制住み替えサービス拡充 180泊の長期プラン新設 ANAと連携も 東急、外部ホテルと提携拡大 定額制プランで 13泊型も新投入
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