東急、最高クラスのホテル開発へ 歌舞伎町タワーに来春開業 競合はアマンやブルガリ
2022.05.02 00:00
東急グループは東京・新宿区の歌舞伎町に23年4月開業する複合施設「東急歌舞伎町タワー」に2軒のホテルを備え、自ら新たなホテルの開発と運営に乗り出す。新宿ミラノ座跡地の再開発地区に建てる複合施設は映画館や劇場、ライブホールなどで構成され、渋谷を本拠地とする東急にとって新宿へのホテル出店はこれが初めて。外資のグローバルブランドを誘致せず、トップクラスのホテルづくりに挑む。
タワーは高さ約225mの国内最大級の超高層複合施設。地下1~4階にライブホール「Zepp Shinjuku(TOKYO)」、地上6~10階に全約900席の劇場と計8スクリーンの映画館を備え、その上層階にホテルを構える構造だ。好きを極める場の創出を施設全体のコンセプトとし、アーティストのライブなどの世界観を客室やレストランでも感じられる体験を提供する。
ホテルは中価格帯の「ホテルグルーブ新宿」(538室、18~38階)と高価格帯の「ベルスター東京」(97室、39~47階)。ベルスターは客室平均単価7万円を想定し、ザ・キャピトルホテル東急など同社のラグジュアリークラスをはるかに上回る水準を目指す。東急ホテルズの宮島芳明常務執行役員は「トップホテルを日本がつくる」といい、アマンやブルガリホテルを競合と目する。施設は映画館も全席プレミアムシートなど高単価客を意識している。
歌舞伎町は繁華街の魅力が海外にも受け、コロナ禍前は多くの訪日客が訪れた。東急新宿プロジェクト企画開発室の木村知郎室長は「複合エンターテインメント施設を展開することで新たな客を取り込み、都市観光拠点にしたい」と語る。空港連絡バス乗降場を整備し、回遊性を高めるため周辺エリアの整備も進めている。
【あわせて読みたい】東急、外部ホテルと提携拡大 定額制プランで 13泊型も新投入 東急の変革 事業戦略から探る新時代のキーワード 2021年7月26日号>東急の変革 事業戦略から探る新時代のキーワード 東急、定期券客減の歯止めへ サブスクで付加価値訴求
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