沖縄観光計画で県民重視の新指標 安心・安全の島実現へ、地域別の目標も
2021.03.15 00:00
沖縄県は22年からの10年間をめどとする第6次観光振興基本計画案をまとめ、安心・安全の島の実現、観光危機管理体制、観光産業復活の土台、ウィズ・アフターコロナ時代の新たな観光の基本方針など、6つの項目を柱に据えた。観光産業に甚大な影響を与えている新型コロナウイルス感染症を踏まえ、観光と経済の回復に向けた成長戦略を示したもの。持続可能な観光地を目指すため、県民生活の質など新たな指標の開発を盛り込んだのが特徴。観光関連団体などの意見を参考に検討を重ね、3月中に決定する。
観光の負の要素が近年顕著となるなか、新たな観光の基本方針として、地元住民の理解や生活の向上につながる観光を重視することを掲げた。オーバーツ―リズムに関する国内外の動向を踏まえ、自然環境の保全、地域の文化、生活環境の尊重を要件に観光管理を強化する。計画の達成度合いを測る成果指標は、14年に導入した現行の指標を精査するとともに新たに地元住民の意向を聞き、活用を検討する。離島や地域別の目標値を新設することも視野に入れている。
このほか、安心・安全の島の実現では、水際対策の強化を図り、医療体制の拡充や PCR検査などの拡大を推進する。観光危機管理体制については、観光危機管理基本計画や実行計画に沿ってシミュレーションを行い、非常時に迅速かつ的確に対応できる体制を構築する。
観光産業復活の土台については、量から質への構造転換を図るため、沖縄のソフトパワーである自然や歴史、文化を生かした観光を推進する。人々が求める安心・安全、健康・長寿、快適・環境、教育水準を提供してブランド力を強化し、ターゲットを明確にしたプロモーションを展開する。
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