ユネスコ誓約、参画者に広がり エクスペディアとアコーが拡大推進

2021.03.15 00:00

アコーはエネルギーなどの管理目標を具体的に定めた持続可能な開発プログラムを展開中

 ユネスコ(国際連合教育科学文化機関)がホテルの持続可能な取り組みを促す「サステイナブルツーリズムの誓約」が徐々に広がりを見せている。エクスペディアグループとタイ国政府観光庁(TAT)との共同パートナーシップとして19年に開始した活動で、新たにアコーホテルズが加わった。観光が旅行先に与える負の影響を最小限に抑える狙い。コロナ下で持続可能な取り組みを率先して行う企業が市場の支持を集める機運が高まっていることも、企業の参画を後押ししている。

 誓約では、使い捨てプラスチック製品の削減や廃止を促す。ユネスコによると、ホテル業界の使い捨てプラ製品の使用量は毎年1億5000万トンに上っており、ストローなどを植物由来や再利用可能なものに代替することを求めている。地域経済の保護と文化の推進も目的で、リネン類に地元で作られた製品を使用することなどが、文化的要素を取り入れ、地域経済への貢献につながると提唱している。

 誓約はこれまでにタイ国内で500軒を超える宿泊施設が署名。民間以外では、ドイツ政府がアジアや欧州の7カ国の活動を支援するため、200万ユーロを寄付した。

 アコーはエクスペディアと協力し、誓約を世界96カ国・3358軒に広げる。同社は22年までの使い捨てプラ製品の全廃など、物資の現地調達や廃棄物などの管理目標を具体的に定めた独自の持続可能な開発プログラムに取り組んでおり、誓約はその延長線上にある。

 エクスペディアの調査によると、40歳以下が旅行先選びに環境への影響を考慮する傾向が他の年代に比べて高いことがわかった。将来の顧客を獲得するためにも、持続可能な観光への取り組みは不可欠となっている。

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