10月21・28日号>地域の名物が変わる 気候変動と逆手の戦略

2024.10.20 00:00

 伊勢志摩でウツボ、福島でイセエビ、函館でブリ、海外でワインを楽しむなら英国。気候変動の影響でその土地の名物といわれる食材が減少し、新たな代名詞になるかもしれないものたちです。「いま○○を出す店があったら、それはヤバイよ」。夏に旅行した際、土地の名物を期待して立ち寄った飲食店でこう言われました。無理に出せば味の低下や料金の高騰を招くことに。流通側も消費側も変化をしなやかに受け止めなければなりません。旅行業は行動の変化を促す大事な役割を担っています。

【特集】
 *地域の名物が変わる
  気候変動と逆手の戦略

 海の味覚を楽しむことは旅行の大きなモチベーションだ。ところが、そんな名物を大々的に訴求するシーンが旅行パンフレットから減りつつある。気候変動の影響により、各地で特産の海産物が取れなくなっているからだ。危機感をばねに、新たなグルメ開発が進んでいる。

  ▽消える名物と地域の奮闘
  ▽旅行者への訴求と誘致
   森戸香奈子(リクルートじゃらんリサーチセンター主席研究員)
  ▽美食地政学と観光
   三橋正枝(東北大学大学院環境科学研究科環境研究推進センター特任助教)
  ▽世界の動向からのヒント
   小林裕和(國學院大學観光まちづくり学部教授)


論文
 *インバウンド事業の未来の発展のため「ツーリズムEXPOジャパン」を利用したアンケート調査の有益性に関する考察【2】
  雪田純子(大陸トラベルマーケティングディレクター)

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コラム
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