コロナ後の旅は地域コンシャスが鍵、プラス影響重視へ消費者意識変化
2020.10.12 00:00
![](https://www.tjnet.co.jp/wp-content/uploads/2020/10/1019_P07-01.jpg)
スカイスキャナーはニューワールド・オブ・トラベルと題したレポートをまとめ、コロナ後の旅行について、環境だけでなく地域社会や経済に対してプラスとなる「コンシャス(意識の高い)トラベル」が広がるとの見方を示した。旅行業界は、旅行者の意思決定が社会に与える影響を理解できるようなサポートや、環境保護と地域経済のどちらも軽視されないソリューションを提供していく必要があると指摘している。
同社が保有する航空券検索データやアンケート調査、旅行専門家の知見から分析した。ウイズコロナ時代の旅行意識決定は複雑化している。8月に実施した海外旅行の意思決定に影響を与えた要素は、旅行制限の緩和時期が不明なことがトップで、旅行先での現在・今後の状況が不明なこと、他の人の健康への懸念が続いた。
旅行を予約したいと思う人とそうでない人を分ける考え方の違いの要素として、健康、経済的、社会的、倫理的、レクリエーションの5つを挙げた。たとえば、予約したいと思う人は、収入との見合いなど経済的要素と健康への影響度が同程度。一方、予約したいと思わない人は健康への影響度が経済的要素を大きく上回った。
今後の旅行意思決定は、コロナ禍で個人の行動が社会に影響を与えると人々が考えるようになったため、「自分のせいでウイルスを拡散したくない」という倫理的要素や「他の人が旅行していないのに自分だけしたくない」などの社会的要素が重要になると指摘する。
観光が主な収入源の地域社会の打撃は、経済的な持続可能性を考える機会を生んだ。混雑回避の必要性が広く認識され、「旅行業界は、知名度が低く混雑していない旅行先を提案する必要がある」と指南している。
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