旅行再開にウェアラブルデバイス活用 アジアで導入拡大、米国も模索
2020.09.21 00:00
![](https://www.tjnet.co.jp/wp-content/uploads/2020/09/hand-2308932_640.jpg)
新型コロナウイルスの流行を抑え、観光を再開するためのソリューションとして、一部の国では海外からの旅行者にデバイスの装着を義務付けている。シンガポールは8月、住民を対象に14日間の検疫期間中に電子監視機器を使って追跡する仕組みを開始した。デバイスは入国審査後に配られ、規則順守状況を確認できる。香港と韓国は、検疫を確実にするために到着後の動きを追跡するリストバンドを発行する。
ハワイもGPSの活用を検討している。US トラベルアソシエーションのロジャー・ダウ社長兼CEOは米国での導入を望んでおり、特に推奨するのがバイオインテリセンスが設計した「バイオボタン(BioButton)」だ。胸に密着し、10分ごとに体温や心拍数、呼吸数など主要な健康指標を追跡する。接触者の追跡に役立つ技術も含まれる。ケイマン諸島も国境再開時に実装することを計画している技術だ。
ダウ社長は特にMICE の回復の鍵になるとみている。ただ、実現には施設やベンダー、プランナーの協力が不可欠とも指摘する。一方、旅行会社はデバイスが観光旅行の抑止力になる可能性を懸念する。アンダヴォトラベルのマーギー・ハンド氏は「顧客の大多数は検査と検疫を望んでいない」と話している。
この記事は米フォーカスライト運営のニュースサイト「フォーカスワイヤー」を基にフォーカスライトの牛場春夫日本代表が執筆したものです。参考記事(英文)はこちら。
「Countries consider wearables as a way to bring back tourists」
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