国内旅行、リピーターと富裕層牽引 海外計画者はステイケーションに切り替え
2020.09.21 00:00
旅行データ分析のアダラが発表した国内旅行市場分析レポートによると、旅行のヘビーリピーターほどコロナ禍でも旅行する傾向にあることがわかった。特に航空・宿泊の上級クラスなどを予約する富裕層にその傾向が強く見られる。行き先は都市圏の旅行者を中心に近郊に滞在するステイケーションの需要が高まっている。
同社が提携するホテルや航空会社のウェブサイト上での行動データを分析した。コロナが流行し始めた3月以降に旅行を予約した人の過去1年間の旅行頻度を見ると、5回以上旅行していた人の30.7%がコロナ禍でも旅行を検討。4回以上の旅行者(27.1%)を含めると、約6割に上る。一方、1回以上の旅行者では9.9%にとどまった。さらに富裕層は5回以上旅行していた人の40.0%、4回以上の37.0%が検討している。
また、コロナ禍前に海外旅行を予約していた人は、国内旅行で近郊に宿泊するステイケーションへの切り替えが目立つ。目的地は、東京の33.4%を筆頭に大阪が13.9%となり、2大都市が予約の約半数を占めた。そのほか、那覇(11.6%)、福岡(6.9%)、札幌(6.6%)も比較的人気だった。
予約・検索を旅行素材別に見ると、ひとり旅の場合、フライトは55.5%が31~90日以上先を予約・検索していたのに対し、宿泊は15日先までが58.2%を占めた。3人以上の旅行でも同様の傾向だった。アダラは、「GoToキャンペーン開始後に沖縄県の緊急事態宣言や東京都の帰省自粛呼び掛けがあり、フライト予約を先延ばしし、自動車での近郊ステイケーションに切り替えた人が一定数いた」と分析している。
今後は、9月の4連休の予約が多いため、11月21日からの3連休の予約が増加すると予想している。
カテゴリ#観光マーケティング#新着記事
-
?>
-
AI浸透で観光産業に3つの変革 企業関係管理でパーソナル化 流通は直取引に
?>
-
アニメ以外でも聖地巡礼 じゃらん調査 実写ドラマや大河も
?>
-
キーワードは賢い消費 ユーロモニターの25年動向予測 安さが購入動機にならず
?>
-
メタバース空間に鳥取県 砂丘や神崎神社など舞台 魅力に触れる体験で訪問意向醸成
?>
-
余暇活動、コロナ前にまだ届かず 参加種目数は2年連続増 女性の40・70代が牽引
?>
-
九州全域の観光活性化へDX促進 JTBなど6者がコンソーシアム結成
?>
-
DXで稼げる地域へ15件採択 観光庁、予約サイト構築やCRM支援
?>
-
サステナブル意識と行動に乖離 トリップ・ドットコム調査 旅行会社は積極的な情報提供を
週刊トラベルジャーナル最新号
アクセスランキング
Ranking
-
城崎温泉街をWHILLで移動 高齢化に対応 でこぼこ道も観光しやすく
-
COP初、観光業の気候対策宣言で歴史的節目 課題は行動 日本の出遅れ感指摘する声も
-
JTBの中間期、増収減益 非旅行事業の減少響く
-
交通空白地解消へ官民連携基盤 自治体・交通事業者と支援企業をマッチング
-
リゾートトラストと三菱商事、医療観光で合弁事業を検討
-
廃校へ行こう! 地域の思いが詰まった空間へ
-
新千歳も外国人入国者プラスに 主要空港の8月実績 韓国けん引
-
AI浸透で観光産業に3つの変革 企業関係管理でパーソナル化 流通は直取引に
-
沖縄県の宿泊税、都道府県で初の定率制に 26年度から2%で導入へ
-
福島・浪江で町の未来考える謎解き企画 異彩作家と連携