JATA坂巻会長「これまでと違う旅を提供」 コロナ禍対策で展望

2020.07.13 00:00

 JATA(日本旅行業協会)は7月1日、新役員体制の発足を機に会見し、坂巻伸昭会長(東武トップツアーズ代表取締役社長=写真中央)が「旅行者の安心を確保することが旅行業に課せられた使命」と述べ、コロナ禍でライフスタイルが変化するのに伴い、「旅のスタイルも変わる。これまでとは違う旅を提供していきたい」と意欲を示した。

 旅行業者は4月の取扱高が95%減となるなど厳しい状況にあるが、8月から需要回復策のGoToキャンペーンが始まる。坂巻会長は「国内旅行のあり方を考えるいい機会」との認識で、「ワンランク上の旅の価値観を伝えたい」と積極的な姿勢を見せた。

 各分野の施策では、髙橋広行副会長(国内旅行推進委員長=JTB取締役会長)がGoToに際し、「ワーケーションなど新たな旅行形態を提案し、時期やエリアの分散化も推進したい」と述べた。一方、海外旅行は出入国制限など国の施策による部分が大きい。菊間潤吾副会長(海外旅行推進委員長=ワールド航空サービス代表取締役会長)は「1日も早いPCR検査の拡充が再開への道」と訴えた。

 訪日旅行については、堀坂明弘副会長(訪日旅行推進委員長=日本旅行代表取締役社長)が「安心な旅の環境づくりと印象づけが大事。キーワードは品質、衛生管理、地方」と指摘した。