海外感染症ガイドライン策定へ OTOA、JATAらと共同で推進

2020.06.15 00:00

 日本海外ツアーオペレーター協会(OTOA)は6月8日、記者会見を開き、新型コロナウイルスからの回復を見据えた動きとして、JATA(日本旅行業協会)やアウトバウンド促進協議会(JOTC)と海外旅行の感染症対策ガイドラインの策定へ動きだした旨を明らかにした。

 世界旅行ツーリズム協議会(WTTC)が策定したプロトコルに基づき、渡航先の国ごとにばらつかせず、統一した基準にすべく早期公表を目指す。6月末には、JATAなどと共催で事業者向けのセミナーを開く予定。中国・台湾・韓国・香港・タイ・ベトナム・米国本土・ハワイ・グアム・カナダ・欧州・豪州・ニュージーランドの13地域に関する空港での受け入れ情報やバスやホテル、観光施設などの現地情報を各国政府観光局やOTOA会員各社の協力を得ながら収集し、提供する。

 OTOAにとって、旅行会社によるツアーオペレーターとサプライヤーへの手配代金の支払い早期化は長年の課題となっている。大畑貴彦会長(サイトラベルサービス代表取締役)は、「多くの会員企業の4~6月の売上高がほぼゼロ」と厳しい現状を示したうえで、今後、ビジネスが再開された際、「より一層のグローバルスタンダードに基づく取引の適正化を進める必要性がある」などと訴えた。