音声AIは有効か?ベストウェスタンCEO「客室設置は失敗」
2019.04.29 17:26
ベストウェスタン・インターナショナルはアマゾンのAI(人工知能)アシスタント「アレクサ」を客室内に設置する実験を行っていたが、この試みが大失敗だったとCEOが自ら語っている。実験では宿泊客の20%しか利用せず、80%はスマートスピーカーのアマゾン・エコーとエコードットの接続を切断した。
アレクサの技術的問題もあると見られるが、それよりホテル側に多くの問題があるようだ。今回の失敗から学んだ教訓は、①強力なWi-Fiインフラが必要、②宿泊客のニーズに役立つことに使用、③宿泊客を単にウェブサイトに誘導するのは意味がない、④盗聴を疑われるデータを収集しない、⑤音声認識に通じたテクノロジー企業を選択する、⑥アマゾンとデータを共有しない、⑦大手のプラットフォームに縛られない、ことなどだ。
消費者向けの標準テクノロジーをそのまま客室に装備するのは、PR効果はまだしも、不注意で価値を生み出さない。また、法的責任にさらされ、宿泊客を危うくする可能性がある。消費者向け標準をホテルのニーズに適合させるためには、変更を加えることが必要だ。
この記事は米フォーカスライト運営のニュースサイト「フォーカスワイヤー」を基にフォーカスライトの牛場春夫日本代表が執筆したものです。参考記事(英文)はこちら。
「Lessons learned from a failed Amazon Alexa deployment」
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