能登半島地震、訪日市場は冷静 大規模キャンセルや渡航制限なく

2024.01.29 00:00

会見する髙橋一郎長官

 能登半島地震による訪日旅行需要への影響が懸念されているが、市場の反応は現時点で比較的冷静なようだ。

 観光庁の髙橋一郎長官は1月17日の会見で「日本への渡航制限や注意喚起を行っている国・地域があるとは承知していない」とし、旅行キャンセルは東アジアや東南アジアで若干あるものの大規模ではないと説明した。日本政府観光局(JNTO)が重点市場について海外の旅行会社に聞き取りを実施。現地報道も含め、市場の反応は発生直後に比べ落ち着いているという。

 ただ、被災地の状況は厳しい。能登半島北部は被害状況の確認すらままならず、七尾市の和倉温泉も多くの宿泊施設が甚大な被害を受け、営業できていない。被害が比較的小さい地域も、旅行控えなどで経営に影響が出ている。

 髙橋長官は「被災地の状況や心情、地元の要望をきめ細かくうかがい、風評被害対策などのタイミングを見極め、観光復興に全力で取り組んでいきたい」と話した。

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