全日空、スマホ完結型を促進 予約から搭乗まで 国内チェックイン機は全廃
2022.05.30 00:00
全日空(NH)はスマートフォンのアプリによる航空サービスの利用を促進する。旅の準備から搭乗手続き、機内での過ごし方など一連のサービスをアプリで提供・案内する取り組みを進め、コスト削減を図るとともに、人ならではのサービスを強化して他社との差別化を図る。すでに実施しているものも少なくないが、告知が十分でなかったことなどもあり、旅をスマホがおもてなしする新サービスモデル「ANA Smart Travel」のキャッチフレーズで戦略の始動を表明した。
注目されるのは、アプリによる国内線オンラインチェックインの促進。機能の改善によりANAアプリを開いてからワンタップでチェックイン画面に進めるようになっているが、今年度中にアプリを開いてから2回タップでチェックインが完了できるようにする。
これまでのところオンラインチェックインの利用率は搭乗客の5割だが、23年度中に8割、26年度末時点で9割を目指す。現在、国内51空港にある437台の自動チェックイン機は23年度中にすべて撤去する。
有人のカウンターは残し、オンラインチェックインを利用できないといった搭乗客へのサービスなどに対応する。国際線の自動チェックイン機は他社との共用になっていることから、いまのところ撤去の予定はない。
今回の取り組みは、2年にわたるコロナ禍で一気にデジタル化が進みデジタルサービスが当たり前になってきていることや、特に空港での混雑を避け、非対面・非接触による対応が搭乗客から求められていることが背景。大幅遅延や欠航時のスマホを通じたサポートでは、これまで郵送で行っていた補償の手続きも、来年度にはスマホで対応できるようにするなど利便性を高める。
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