バリーズ、ライブコマースで旅行業参入 価値訴求で宿泊施設支援
2021.03.15 00:00
女子旅マーケティング会社のバリーズはライブコマースによる宿泊施設の販売に乗り出す。インスタグラムを用いたライブ配信で日本国内のホテル商品を案内する。予約・販売サイト「タビミューズステイ」を3月1日に立ち上げており、3月末から4月上旬をめどに販売機能を構築し、第3種旅行業登録を取得予定。年内の本格稼働を目指す。旅行のライブコマースは、昨年7月にトリップドットコムグループが日本国内で初めてホテル販売に導入し、実績を積んでおり、日本での新たな販売スタイルとして期待される。
参入の背景には、新型コロナウイルスで打撃を受けた宿泊業界の深刻な経営状況に加え、宿泊流通をめぐる課題がある。公式サイトの販売ではすべての魅力を訴求することが困難で、OTA(オンライン旅行会社)に依存せざるを得ない一方、適正価格で販売されるのが難しい。バリーズはこうした課題がコロナ下でさらに浮き彫りになったと考えており、ライブコマースで施設の価値を丁寧に伝える。
同社は14年から海外旅行に特化したウェブメディアのタビミューズを運営しており、約4万人の旅好きな女性コミュニティーを形成している。宿泊商品の販売もミレニアル世代を市場ターゲットとし、旅に求める非日常や特別感をかなえる内容とする。
ライブ配信第1弾はメズム東京オートグラフコレクションで、3月末から4月上旬をめどに行う計画。サイトに誘導し、宿泊プランを販売する。ホテル椿山荘東京や、京都・清水のラグジュアリーホテルとの取り組みも決定している。
同社は旅行商品の取り扱いにも前向きな姿勢。海外旅行の回復状況を見ながら、旅行業の登録種別変更も視野に入れている。
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