OYOが旅館ブランド立ち上げ 独立系に照準、AI技術で収益改善へ
2020.03.30 00:00
![](https://www.tjnet.co.jp/wp-content/uploads/2020/03/340ec31cf27836a7b5640a3f8573c076.jpg)
印OYOホテルズ&ホームズは、旅館を対象に新ブランド「OYO Ryokan」を立ち上げた。フランチャイズ契約を結び、ホテルと同様に収益管理システムの提供や施設改修、集客支援などを行う。13年の創業以来、急成長を遂げ、客室数でマリオットに次ぐ世界第2位のホテルチェーンに躍り出た。日本ではソフトバンクとの合弁会社を昨年4月に設立し、現在76都市190施設・計約5000室と契約する。次の成長ステージとして、施設数でホテルの4倍を見込む旅館に照準を当て、事業基盤を拡大する。
急成長を支えてきたのがAI(人工知能)を用いた最新テクノロジーだ。料金設定や流通チャネルを管理し、収益を最大化する。システムが整っていない個人経営のホテルに受け入れられ、世界3万5000軒・100万室以上が加盟する。OYOホテルズジャパンを率いるプラスン・チョードリー・オペレーショング・パートナーは、「ホスピタリティー業界はテクノロジーでより効率的に質の高い空間を提供できる」と自信を示す。
旅館ブランドでは、全国の客室数の7~8割を占めるとされる独立系や小規模のフランチャイズチェーンを主要ターゲットに据えた。すでに一部で先行して運用しており、計1000室以上が加盟している。
ホテルでは契約をめぐる問題が浮上するなど、急成長のひずみも出た。旅館ブランドの立ち上げに当たっては、半年以上をかけて全国でヒアリングを実施。固有の文化を尊重しつつ、床座りに不慣れな外国人客向けに布団を使ってソファに仕立てた家具や、地域のベンダーと組んだ屋台バーを取り入れる。ミレニアル世代に受けるデザインを施し、世界的な顧客基盤を生かして海外からの集客を促す計画だ。
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