JTBの夏旅行動向、国内弱く0.1%減
2019.07.22 18:18

JTBがまとめた夏休み期間(7月15日~ 8月31日)の旅行動向によると、1泊以上の旅行に出かける日本人は7734万人で前年同期を0.1%下回る見通しだ。海外旅行は、国際線の新規就航を受けた座席供給量の増加などが追い風となり、3.5%増の299万人と過去最高となる一方、国内旅行は0.2%減の7435万人と予測した。今夏の大手企業のボーナスは2年ぶりに前年を下回るなど、国内景気の先行きに対する懸念があるなか、海外旅行は国内旅行に比べ景気の影響を受けにくいと分析した。
市場環境は、米中貿易摩擦の収束が見えず、グローバル経済の先行きの不透明感は拭えない。一般消費者アンケートでは、今夏のボーナスについて「減りそうだ」と答えた人は1.6ポイント増の7.2%に上昇。しかし、性年齢別に見ると20~ 30代男性、20代女性は「収入が増えた」「ボーナスが増えそうだ」が「減った」を上回り、若い世代の所得は比較的良いと見ている。
方面別の海外旅行者数は、主力の韓国や台湾、中国への需要が旺盛でアジアが5.0%増の165.9万人と推計した。ハワイが2.2%増、グアムが6.2%増とリゾートも好調。大洋州ではオーストラリアが4.2%増と伸びている。曜日配列が良いため、欧州も1.1%増と堅調。平均費用は、ロング方面が増えることから、6.2%増の22万7700円。
国内旅行は、家族連れが6.5ポイント増の67.3%を占める。帰省が減り、温泉や海水浴、レジャー施設に出かける人が増える見通し。宿泊先は実家・知人宅、民宿が減る一方、ホテルが増加。節約志向の一方で、多少費用はかかっても旅行を楽しみたい意向の表れと分析している。方面では甲信越や沖縄の人気が上昇。旅行費用は4.0%増の3万6200円と試算した。
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