18年イン・アウトともに過去最高、 訪日は災害で鈍化
2019.02.04 18:01
18年の訪日客数は前年比8.7%増の3119万1900人となり、過去最高を更新した。香港を除く重点19市場すべてで過去最高を記録したが、7月以降に頻発した災害の影響などによる伸びの鈍化など課題も残した。
日本人の海外旅行も6.0%増の1895万4000人となり、6年ぶりに過去最高を更新し、20年2000万人の目標に前進した。訪日客数は1月が9.0%増と1桁成長からスタートしたものの、2~6月は2桁台の伸びを示し、堅調に推移した。
しかし、西日本豪雨に端を発した自然災害の影響で、7月は5.6%増、8月は4.1%増と伸びに陰りが見え、9月には5.3%減となり、5年8カ月ぶりのマイナスに転じた。以降、10月1.8%増、11月3.1%増、12月4.4%増と徐々に上向いているが、災害前の状況には完全に回復していない。
市場別では、中国が13.9%増の838万100人で1位を維持。2位の韓国は7月以降、マイナスが続いて5.6%増の753万9000人にとどまり、17年の40.3%増から大幅に鈍化した。国・地域別の構成比では、東アジア4市場が0.8ポイント減の73.4%となった半面、需要が急拡大する東南アジア・インドは0.6ポイント増の11.2%、国が重点的にプロモーションする欧米豪も0.3%ポイント増の11.6%とともにわずかながら拡大した。
海外旅行は災害の影響が少なく、2月を除くすべての月でプラスだった。訪日需要増を背景に国際線の便数拡大などが追い風となり、インバウンドとの相乗効果が生じている。方面別では、韓国が1~11月で前年同期比27.0%増の269万人で推移するなど、市場規模の大きい東アジアが堅調だったことや、テロへの懸念で不調だった欧州の回復が成長要因となっている。
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