沖縄ツーリスト、最高益の16億円確保 スリム化やDX強化で収益性改善
2024.03.18 00:00
沖縄ツーリスト(OTS)の23年12月期決算は純利益16億1954万円となった。前期の2億100万円から大幅に拡大し、創業以来の最高益を確保した。
売上高は82.4%増の55億7700万円、営業利益は15億3120万円で前期の1億3600万円から大幅増となった。主力事業の中でも旅行は回復がまだ大きく遅れているものの、レンタカーは売上高が19年12月期の85%まで回復し、単価上昇も手伝って利益の8割を占めるなど収益改善に貢献した。
何より、コロナ禍の3年間にわたり、不採算事業からの撤退など体制をスリム化したことが大きい。本土での旅行販売は、仙台・大阪・名古屋・福岡の店舗を閉鎖し、オンライン販売に軸足を移行。韓国とシンガポールの子会社解散や所有する不動産の売却など、徹底的に見直しを図った。
東良和代表取締役会長は「旅行業・レンタカー事業はすさまじいダメージを受けたが、充実した公的サポートがなく、はい上がるためには自助が唯一の手段で、社員一丸となって収益力を改善してきた」と述懐する。ただ、最高益を出してもコロナ禍での損失をすべて取り戻すには道半ばとし、「コロナ禍での損失額がいかに大きかったか思い知らされている」とする。
今期もコスト管理を徹底し、人手不足を補完するために業務の効率化とDX化を推進する方針だ。
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