奈良県、日本の食で観光誘致 聖地巡礼ツアーなど看板商品開発

2022.11.28 00:00

 奈良県は「日本の食のルーツ・DNAは奈良にあり」をコンセプトに、新しいブランドイメージを構築して観光誘致を図る。「日本の食の聖地巡礼・Nara」推進プロジェクトとして、看板商品となるツアーを県内の飲食・宿泊・旅行関連事業者や酒造メーカーなどと共に開発する。日本の食文化の起源の多くがいまもなお息づく奈良を食の聖地と位置付け、国内外の観光客が食のルーツを味わったり体感したりする情報発信やツアーの提供を通して、奈良のブランディングと観光価値の向上を図る。

 特設サイトを開設して聖地巡礼ツアーや関連情報などを発信する。ツアーは宿泊型の高付加価値旅行商品として、日本酒発祥の地でその起源に触れる旅、日本酒と奈良の食文化のマリアージュとトークショーを楽しむ旅、漢方薬局でオリジナルスパイスカレー粉づくり体験などを計画している。12月13~15日にガストロノミーツーリズム世界フォーラムが日本で初めて奈良で開催されることに連動したキャンペーンも実施する。

 プロジェクトの活動期間は、大阪・関西万博の開催も視野に入れ26年までの5カ年を予定している。奈良県への観光入込客数は19年の4502万人からコロナ禍に見舞われた20年は2280万人まで落ち込んだ。このプロジェクトは県が目標としている25年時点での観光入込客数5100万人達成に貢献する。

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