行き先知れずの旅で好奇心刺激 ピーチや読売旅行、コロナ下で新規需要開拓
2022.01.03 00:00
依然として出口が見えない新型コロナウイルスの影響が続くなか、安心・安全を前提に新たな旅行需要開拓の模索が繰り広げられている。その1つが、“行き先知れず”の旅をお得な価格で体験できるドキドキ・ワクワク感を刺激しようというもの。若年層の新規獲得も見据え、取り組みが増えてきた。
読売旅行は通常の半額以下で購入できる日帰りバスツアー「行き当たりばっ旅」を発売した。感染対策のために多くのバスツアーで乗車人数に制限を設けたり、価格がやや高めになったりするなか、手軽にバスツアーの楽しさを体験してもらおうという狙いだ。
出発日までおおむね2週間となった通常1万円以上のバスツアーを一律4980円で提供する(1人参加は6980円)。購入時点で指定するのは出発地と日にちだけで、行き先は出発4~6日前にEメールで送られる最終日程表でわかる。オンライン限定で初回の1月販売分は関東圏発とした。行き先は同社のコントロールに一任されるため、バスの空席削減など運行効率の向上にも役立つとみられる。
ピーチ・アビエーションは8月に開始した「旅くじ」がヒットし、販売場所を急速に増やしている。いわゆるガチャ形式のカプセル型自販機で1回5000円で購入すると、航空券を購入できる6000円分(または1万円分)のポイントが入っている。行き先はあらかじめピーチが指定する。大阪から東京、名古屋、福岡の各市内に広げ、成田着11路線、関空着13路線の機内でも販売を開始した。機内では客室乗務員が手にする袋からカプセルを選ぶアナログ式にし、イベント感を盛り上げた。
旅くじは市中での売り上げが1万個を超えた。日頃は考えていなかった方面への旅行需要も捉えている。
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