KNT-CT、債務超過を解消 中間期決算 売上高3.6倍で赤字も縮小
2021.11.22 00:00
KNT-CTホールディングスの22年3月期中間期(21年4 ~ 9月)連結決算は純損失が68億5300万円となり、前年同期の168億4600万円から大幅に縮小した。売上高は非旅行業や東京オリンピック・パラリンピック大会関係者の輸送業務が下支えし、3.6倍の575億4600万円。希望退職による人件費削減などコスト抑制効果も加わり、営業損失は84億8300万円に縮小した(前年同期は231億7900万円の損失)。第三者割当増資による400億円の資金調達もあり、純資産は234億円3300万円となり、債務超過から脱した。
旅行業は海外・訪日旅行の不催行に加え、国内旅行も全国的な緊急事態宣言を受けて添乗員付きツアーが中止となり、近隣への旅行などにとどまった。一方で、彦根城や大河ドラマ館など観光施設運営、PCR検査等のコールセンター業務で収入を確保した。
下期は、緊急事態宣言の全面解除を受けて10~11月の間際予約が動いているという。ただ慎重に様子をうかがう向きもあるほか、GoToトラベルキャンペーンの再開が年明け以降となるため、国内旅行の回復は18年度水準比で60%程度と予測する。
これにより、通期の売上高予想を当初の1800億円から1500億円に下方修正した。一方で、販管費の削減が想定以上に進み、各種助成金収入も加わることから、純損失は148億円から130億円に縮小すると見通した。
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